漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は証の自己判定テストご利用ください。
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実証
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
成分のうちの黄連が消化管粘膜の充血や炎症緩和に作用しますので、吐血や胃炎などの治療に用いられます。 - 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
吐血、胃のつかえ、便秘のほか、頭痛、のぼせ、肩こりなどの高血圧症状の緩和にも用いられます。
中間証
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
胃・十二指腸潰瘍、胃腸炎、かぜなどに用いられます。胸脇苦満や胸のつかえ、吐き気、胃痛、腹痛などの症状がある場合に有効です。 - 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
みぞおちにつかえ感があり、吐き気・嘔吐、下痢、食欲不振、軽い腹痛などの症状がある人に有効です。
虚証
- 安中散(あんちゅうさん)
やせ型の人の慢性胃炎、胃下垂、神経性胃炎などに用いられます。みぞおちの痛みや膨満感、胸やけ、冷え、食欲不振、胃内停水があるときに効果的です。 - 六君子湯(りっくんしとう)
消化機能が低下して、食欲不振、疲労、貧血、冷えが強い場合に用いられます。 - 当帰湯(とうきとう)
上腹部から背中に広がる痛み、腹痛に効果があります。 - 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
体質虚弱な子どもの慢性胃腸炎や便秘、夜泣きなどに用いられます。 - 帰脾湯(きひとう)
胃潰瘍や下血で、出血傾向が目立つ場合に用いられます。